導入のきっかけと導入前の課題
奈良教育大学では、かねてからインターネットのメールサービスは、Webメールサービスが主流になるだろうと判断して、Active! mail 2003を導入し、教職員だけではなく学生にも授業で紹介するなど、利用を促進してきました。
しかし、学内外でのWebメール活用が活発になるのに伴い、思わぬ利用上の問題が発生しました。その経緯について、学術情報研究センター准教授の伊藤剛和氏は次のように説明します。
「メールの利用に慣れてくると、巨大な添付ファイルを容量も確認しないでメーリングリストで一斉に配信する、といった使い方をする学生も出てきます。その結果、受信したメールを開けないとか、メールサーバーの利用上限を超えてしまうなど、数々の問題が発生するようになりました。こうした問題を解決すると同時に、Web メールサービスの性能向上も図りたいと考えていました。そうしたときに、Active! mail 6とファイル管理拡張オプションのことを知りました。」
同大学では、キャンパスネットワークシステムの更新にあたって何種類もWebメールを検討しました。
性能や機能、操作性だけではなく、国内でのサポート体制や技術的な対応力など、さまざまな条件を比較検討してActive! mail 6へのバージョンアップが最適であると結論を出しました。
「本学には、海外からの留学生も多いので、多言語対応は必須の条件でした。しかし、サービスやサポートの面では、対応の速さやきめの細かさという点で、国内のメーカーであることが理想でした。システム構築を担当するベンダーが責任をもって、安定的に稼動・運用サポートしていただけることを前提とし、オープンソースなども含めて、さまざまなWebメールシステムを検討しました。その結果として、同時に検討していた統合認証システムとの認証連携もでき、信頼と実績が高く、私たちの希望する条件を満足させるシステムとして、Active! mail 6の採用を決めました。」と伊藤氏は話します。